Watch List notes:

161 GERMANY Nurnberg 9Ducats 1721 Fr1903a NGC-AU58 EF+ 23000000

皇帝カール6世像/都市景観 ニュールンベルクは神聖ローマ帝国の影響下にありながらも、大幅な自治権を持つ都市として発展してきました。コインの発行も盛んであり、多種の金貨、銀貨が発行され、コレクターを楽しませてくれています。皇帝の権威を示すために表面には歴代皇帝の肖像が描かれている場合が多く、その裏面に都市の景観を描いたデザインは多数のドイツ諸邦のコインのなかでも異彩を放つ存在であり、多くのコレクターが収集対象としています。この9ダカット金貨は近年まで現存が確認されていなかったため、Friedbergカタログへの収録が遅れていましたが、第9版(2017年発刊)に番号1903aとして掲載されています。今回出品されたこのコインはそのFriedberg第9版、339ページに写真掲載されている現品であり、世界で最も使用されている金貨の文献でその存在と真正性を確認できます。ニュールンベルクはナチス党大会が連続して開催されていた場所であったことから第2次世界大戦中に連合軍の爆撃目標となり、甚大な損害を被りました。当時の皇帝カール6世像を表面に置き、裏面には都市の遠景を傾斜の緩い俯瞰図で描き、更に帝冠を戴く鷲が絶妙な構図で配された優雅なデザインからは被災前の中世以来の都市の姿を偲ぶことができます。現存1品の大珍品 "