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イギリス GREAT BRITAIN ウﾞィクトリア Victoria (1837-1901) 5ポンドホワイトメタル打貨 試打貨 Traial Strike 5Pounds in White Metal MDCCCXXXIX (1839) ロイヤルミント(英国王立造幣局)は1837年ウﾞィクトリアが即位するにあたり､戴冠記念の5ポンド金貨の発行を計画し造幣局長の承認のもと､ロイヤルミントの王室芸術学院会員ウイリアム･ワイオンをプロジェクトの主任として始まりますが､中-デザインが決まらず何年もの空白期間が生じました｡ デザイン､銘文､文字の大小など試行錯誤を繰り返しながらようやくウナとライオンのデザインが完成したのが計画から10年近くの歳月を費やしていました｡ 今回ここに出品された､とてもひどい状態に見えるウナとライオンの完成までの試行錯誤の中で生まれたものです｡ 1枚のコインを製作するにも多くの極印を作りますが､出来上がった極印の中にも出来の悪いものは破棄されます｡ 破棄される極印は再利用できないように大きな傷をつけます｡ このコインの大きな傷は極印に深い傷を入れたため､コインの面に凸の傷として表れています｡ 極印の出来の悪さはウﾞィクトリア肖像の頭部の前後のリボンの模様で分かります｡ 前のリボンの渦巻模様､後ろのリボンの葉の模様の出来の悪さと､不鮮明さです｡ こうして破棄された極印で試打をして再利用できないか確かめます｡ ほとんどの試打したものは鋳潰されますが､どのような事情でこのコインが現在まで保存されていたかは不明です｡ このコインの持つ重要な意味は造幣､貨幣研究のうえで貴重な資料だと思います｡ 表面銘文:"VICTORIA D:G: BRITANNIARUM REGINA F:D:" 裏面銘文:"DIRIGE DEU GRESSUS MEOS" エッヂ銘文:"DECUS ET TUTAMEN ? ANNO REGNI TERTIO" NGC AU DETAILS DEFACED VG　●イギリス ヴィクトリア(1837-1901) 5ポンドホワイトメタル打貨 試打貨 MDCCCXXXIX (1839) NGC AU DETAILS DEFACED VG